工務店との家づくり・リノベ、契約の前と工事中に確かめておきたいこと

工務店の担当者と一緒に、見積書を指さして確かめる家族の絵

築50年ほどの戸建てをリノベーションした私の経験に、国の資料や住宅の団体の案内を重ねて、順に確かめていきます。

最終確認日 更新

先に結論

  • 会社の建設業の許可やリフォーム瑕疵保険の登録は、契約の前に、国や住宅の団体のサイトで調べられます。
  • 契約は書面で交わし、見積書の「一式」は中身を聞き、工事中の追加や変更も金額を確かめて書面に残します。
  • 2階建ての木造戸建てなどで2025年4月以降に着工する大規模なリフォームは、着工前に建築確認の手続きが必要です。

契約の前に、会社のことを国や団体のサイトで確かめる

家は、子どもが育っていく十数年を過ごす場所です。工事のやり直しは、家計にも子育ての時間にも響くので、契約の前に基本的なことを確かめておきましょう。

工事を請け負う仕事には、原則として建設業の許可が要ります。許可がなくても請け負えるのは、工事1件の代金が500万円未満(税込)の「軽微な工事」だけです。建物全体を取りまとめる建築一式工事では、1,500万円未満か、延べ面積150㎡未満の木造住宅の工事がこれに当たります。

確かめること調べる所見る点
建設業の許可国土交通省の企業情報検索システム会社のサイトにある許可番号と合っているか
事業者団体の会員か住宅リフォーム事業者団体登録制度のサイト国に登録された団体に加盟しているか
リフォーム瑕疵保険住宅瑕疵担保責任保険協会の登録事業者の検索保険を使える登録事業者か

リフォーム瑕疵(かし)保険は、工事中の検査と、後で不具合が見つかった時の保証がセットの保険で、保険法人に登録した事業者だけが使えます。

あわせて、希望の工事と業務内容が合うか、実績、建築士などの資格者がいるか、自宅から遠くないかも見ておきます。

書いている私(RYU)の場合

2023年に大阪で築50年ほどの戸建てを買い、自然素材でフルリノベーションしました。断熱材や内壁などに使いたい素材を先に調べて決め、それをよく扱っている工務店を探して候補にしました。

最初の段階で素材を選んだ理由を伝え、一般的な素材との費用の差や使えそうな補助金も自分で調べて相談しました。頼む側も知識を持って動くことが大切だと感じています。

出典:国土交通省ほか(最後の「出典」の1〜6)

見積書と契約書で確かめること

見積りは2社以上から取ると、費用の目安や対応の違いが分かります。予算や工事の内容は同じ条件で伝え、ほかの会社にも頼んでいること、無料の範囲で作ってほしいことも先に伝えておきます。

「〇〇工事一式」とだけ書かれた所は、何が含まれるのか説明を受け、必要なら明細をもらいます。建物の一部を解体・改修する工事では、石綿(アスベスト)が使われていないか事前の調査が必要なので、その費用が入っているかも見ておきます。

契約の時にそろえる書類は、次の4つです。小さな工事でも、契約書は必ず交わします。

書類確かめること
請負契約書契約金額、工期、支払いの時期と方法
請負契約約款遅れた時の損害金、不具合があった時の責任、もめた時の解決方法
見積書金額と明細。設計図書と照らして、工事の範囲を確かめる
設計図書図面や仕上げの一覧に、打ち合わせで決めたことが入っているか

打ち合わせで決めたことも、そのつど記録に残しておきます。

建設業法でも、工事の内容や代金、着工と完成の時期などを書面にして、互いに渡す決まりです。契約書には物価が変わった時の代金の変え方を書く項目もあり、資材の値上がりのおそれがあれば、会社は契約までに知らせることになっています。

リフォーム瑕疵保険を使いたい時は、工事の契約の前に、会社へ保険をかけてほしいと伝えます。新築なら、構造の主要な部分と雨水の浸入を防ぐ部分について、引き渡しから10年間、会社が責任を負うと法律で決まっています。

出典:ガイドブック・建設業法ほか(最後の「出典」の1・7・8)

2025年4月から、木造戸建ての大規模なリフォームは建築確認が必要に

2階建ての木造戸建てなどで、2025年4月以降に着工する大規模なリフォームは、工事の前に建築確認(工事の計画が建築基準法に合っているかを確かめてもらう手続き)が必要になりました。大規模なリフォームとは、壁・柱・床・はり・屋根・階段のうち1種類以上について、半分を超える改修をするような工事です。

例えば、階段の架け替えや屋根の全面的な改修は該当し、屋根や壁の仕上げ材だけの改修は該当しません。キッチンや浴室などの水回り、手すりやスロープの設置は、原則として手続きが要りません。内容によっては該当する場合もあるので、迷う時は建築確認を扱う建築主事か指定確認検査機関に相談します。

今の法律に合っていない箇所があれば、別に直す工事が要る場合もあります。費用にも日数にも関わるので、見積りの段階で「建築確認は要りますか」と聞いておくと、引っ越しや入園の予定も立てやすくなります。

出典:国土交通省のリーフレット(最後の「出典」の9)

打ち合わせから工事中に確かめること

思い描く家は、言葉だけでは伝わりにくいものです。好きな部屋の写真を場所ごとに集め、気に入った理由を自分の言葉で添えて共有すると、行き違いが減ります。

コンセントと窓は、暮らし始めてから「ここに欲しかった」となりやすい所です。キッチン家電の置き場所、ソファやベッドの横での充電、廊下で使う掃除機など、家族の一日を思い浮かべて位置と高さを決めます。窓も、開け閉めできるか、外からの視線をさえぎるガラスにするか、大きさを一つずつ確かめます。

工事中は、現場の責任者と定期的に打ち合わせをします。途中で変更や追加を頼む時は、工事の前に内容と金額を確かめ、追加・変更の契約書を交わします。完成したら、契約どおりにできているかを会社と一緒に確かめる竣工検査に立ち会い、契約書・図面・保証書は大切に保管します。

書いている私(RYU)の場合

わが家がお願いした工務店の担当の方とは、休日以外はほぼ毎日、チャットで連絡を取っていました。写真は、リビングや子ども部屋など場所ごとにアルバムを作って共有しました。

それでも、ドアの仕様など「確かめ直して良かった」と思った場面は10回以上あります。「たぶん大丈夫」で流さずに聞くことが、いちばんの備えだったと思います。細かい仕様を決めるうちに金額も上がったので、予算は払える上限より低めに伝えておくと、調整の余地が残ると感じています。

出典:ガイドブック・建設業法(最後の「出典」の1・7)

迷った時・困った時の相談先

見積りが適正か分からない時は、国土交通大臣の指定を受けた住宅の相談窓口「住まいるダイヤル」に相談でき、建築士の相談員が電話で応じます。

サービス内容
リフォーム見積チェック契約前の見積書(1〜2通)を送ると、内容を確かめて電話で助言。無料
専門家相談リフォームの発注者や発注予定者などが、弁護士と建築士に1時間相談できる。原則無料

電話は03-3556-5147(10時〜17時、土日・祝休日・年末年始を除く)。見積チェックでは契約書は見てもらえず、会社ともめている時も使えません。

消費生活センターや自治体のリフォーム相談窓口にも相談できます。

出典:住まいるダイヤルほか(最後の「出典」の1・10・11)

書いた人

子育て家族の住まいを、30年のお金で考える。

RYU

築50年ほどの戸建てを買い、自然素材でリノベーションした2児の父です。

  • 工務店と打ち合わせを重ねて、フルリノベーション
  • 窓の断熱リフォームで、国の補助金を活用
  • 数字は国や自治体、メーカーの資料で確認

建築士・宅地建物取引士ではありません。工事や契約は、工務店や専門家に確かめてください。

次に読む

出典(一次資料11件・2026年10月21日に確認)
  1. 住宅リフォーム推進協議会『住宅リフォームガイドブック』令和8年度版(4・7・8・10〜14頁/2026年10月21日確認)
  2. 国土交通省『建設業の許可とは』(軽微な建設工事/2026年10月21日確認)
  3. 国土交通省『業種区分、建設工事の内容、例示、区分の考え方』(建築一式工事/2026年10月21日確認)
  4. 国土交通省『建設業者・宅建業者等企業情報検索システム』(2026年10月21日確認)
  5. 住宅リフォーム推進協議会『住宅リフォーム事業者団体登録制度』(2026年10月21日確認)
  6. 住宅瑕疵担保責任保険協会『かし保険を利用する登録事業者等の検索』(2026年10月21日確認)
  7. e-Gov法令検索『建設業法』(19条・20条の2/2026年10月21日確認)
  8. e-Gov法令検索『住宅の品質確保の促進等に関する法律』(94条/2026年10月21日確認)
  9. 国土交通省 リーフレット『2025年4月から木造戸建の大規模なリフォームが建築確認手続きの対象になります』2025年3月版(2026年10月21日確認)
  10. 住まいるダイヤル『リフォームの見積書に関する相談』(2026年10月21日確認)
  11. 住まいるダイヤル『専門家相談/専門家相談(WEB相談)』(2026年10月21日確認)